【ロサンゼルス/米国 12日 AFP】自転車レース、ツール・ド・フランス(Tour de France)で7連覇を達成し、2005年に引退したランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏(34)に対し、かつてのチームメイト2人が「ドーピング」を示唆する発言をした。その発言は2日付けニューヨークタイムズ誌(New York Times)に掲載されたが、同氏はただちにドーピングの事実を否定すると共に、記事を「人目を引くための作り話だ」と非難した。
■ドーピング記事に「事実無根」と激怒
ニューヨークタイムズ誌は、アームストロング氏が所属していたアメリカ郵便公社チームの元キャプテン、Frankie Andreu氏(既に引退)ともう1人(氏名不詳)が、1999年のツール・ド・フランスで禁止薬物のEPOを摂取したことを認めた、と報じた。アームストロング氏はこの大会で初優秀し、以後、前人未到の7連覇を達成することになる。同氏は、この2人が「アームストロング氏の求めに応じて、またはアームストロング氏が承知の上で、EPOを摂取した」と報じた同誌に対し、「事実無根」と怒りをあらわにした。
アームストロング氏には「1999年の大会でドーピングしていた」との疑惑がつきまとっており、フランスの研究機関が当時の尿サンプルを再検査。結果は陽性であった。同氏は、禁止薬物の使用を再三にわたり否定してきた。12日には、改めて、「私は禁止薬物を接種したことはないし、他人に接種を求めたことも、容認したことも、勧めたこともない」との声明を発表し、薬物とのかかわりを否定した。
■「夫はチームのために薬物を飲んだ」、と元キャプテン妻が証言
2人のチームメイトは、同誌に対し、アームストロング氏が禁止薬物を接種しているところは見たことがないと語っている。しかしながら、Andreu氏の夫人は、タイムズ誌(Times)に、アームストロング氏がチームメイトに対して薬物を使用するようプレッシャーをかけていたと証言している。
「夫は、自分のためにEPOを飲んだのではありません。チームが優勝するよう、ランス(アームストロング氏)のために飲んだのです」
これに対してアームストロング氏は、テキサス州ダラス(Dallas)で行われた仲裁手続き(6連覇達成時に「ドーピング疑惑」のためボーナス500万ドルの支払いが保留された件の訴訟)でAndreu氏が宣誓のもとに行った証言とは食い違うと反論した。
「ドーピング疑惑は今に始まったことではないし、疑惑が持ち上がるたびに私の潔白が証明されてきた。私のチームが薬物を使用していたとする主張は間違いだ」
アームストロング氏は、ガンを克服して7連覇の偉業を成し遂げたことで、ガン患者の希望のシンボルとされてきた。「成功とともに、いわれのない疑いや誹謗中傷が寄せられている。しかし私は、レースと共に『潔白』を勝ち取ってきた」とアームストロング氏は語った。
今年のツール・ド・フランスの覇者、フロイド・ランディス(Floyd Landis、米国)も、ドーピング検査で陽性反応が出たことで、ドーピング疑惑の渦中にある。
写真は、第92回ツール・ド・フランスに出場したアームストロング氏。(c)AFP/FRANCK FIFE
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