【フランス 13日 AFP】ツール・ド・フランス(2006 Tour de France)に参加しているフォナック・ヒアリング・システムズ(Phonak Hearing Systems)のフロイド・ランディス(Floyd Landis、米国)は、総合優勝の証であるマイヨ・ジョーヌを獲得したとしても引退は考えておらず、その姿勢は周囲からも支持を受けることだろう。
電気を使用せず暗がりの中で物事を行うなどの質素な生活を好むペンシルバニア州の厳格なメノナイト社会で育ったランディスは、総合優勝に自信を覗かせている。
第11ステージを3位でフィニッシュし、アー・ジェー・ドゥー・ゼル・プレボワイヤンス(AG2R Prevoyance)のシリル・ディッセル(Cyril Dessel、フランス)に8秒の差をつけて総合首位の座に立ったランディスは、他の強力なライバルにも1分以上の差をつけている。第15ステージ以降3日間にわたって行われるツール制覇に重要な意味合いを持つアルプス山岳ステージを迎えるにあたり、総合優勝へ向けて好位置につけているランディスは、一時的であればマイヨ・ジョーヌを他の選手に譲ることは問題ないとも考えている。
ツールで前人未到の7連覇を達成したランス・アームストロング(Lance Armstrong)との些細ないざこざから、所属していたUSポスタルサービス(U.S. Postal Service)を移籍した現在30歳のランディスは、今大会終了後に人工股関節置換手術を予定している。「今大会後、新たに手に入れる人工股関節で最高レベルでのパフォーマンスが可能か否かは誰にも分からないが新しい股関節がうまくいくと期待している。同じように人工股関節を持ち、痛みを感じずに高いレベルでレースをしている人を知っている。しかし、今の私の目標は生活の質であって高レベルで自転車に乗ることではない。」とランディスは語った。
ボルドーでの休息日に行われたランディスのこの発表は、USポスタルサービス在籍時代の元監督で現ディスカバリーチャンネル(Discovery Channel)のチーム監督ヨハン・ブリュイネール(Johan Bruyneel)に促され、宣伝目的で行われた。ランディスは、4年前にカリフォルニアでのトレーニング中に腰を骨折し、虚血壊死と呼ばれるこの病気を患った。病気によってレースを回避することはなかったが、時折激しい痛みに襲われる。
「ひどいね。ズキズキする。骨と骨が擦れ合う感じだよ。ペダルをこいだり歩いたりすると痛みが来たり引いたりするんだ。でも絶えずうずいているんだ、関節炎のようにね。」とランディスは説明した。彼の経歴を考えると、おそらくランディスは痛みが今週再発しないよう祈っているだろう。(c)AFP