【4月29日 AFP】12-13NBAは28日、プレーオフ1回戦(7回戦制)が各地で行われ、サンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)が103-82でロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)を退け、4連勝でカンファレンス準決勝に進出した。

 スパーズは23得点を挙げたトニー・パーカー(Tony Parker)を筆頭に5選手が二桁得点を記録し、レイカーズをスイープで一蹴した。

 レイカーズがスイープでプレーオフ1回戦敗退に終わったのは、1983-84シーズンにプレーオフ出場チームが16チームに拡張されて以降では初めてとなる。

 レギュラーシーズンの終盤にアキレス腱を断裂したコービー・ブライアント(Kobe Bryant)を欠いてプレーオフを戦ったレイカーズに対し、4試合連続で10点差以上をつけて勝利したスパーズのパーカーは、試合後に「不気味な感じだ」と述べている。

 ブライアントのほかにスティーブ・ナッシュ(Steve Nash)、スティーブ・ブレイク(Steve Blake)、ジョディ・ミークス(Jodie Meeks)、メッタ・ワールドピース(Metta World Peace)が故障で戦線離脱しているレイカーズについて、パーカーは「当然、僕らが勝ったことは嬉しい。だけど奇妙な感じがする」とコメントした。

 スパーズはティム・ダンカン(Tim Duncan)が11得点6リバウンド、カウィ・レナード(Kawhi Leonard)とデワン・ブレア(DeJuan Blair)が13得点、ゲイリー・ニール(Gary Neal)が11得点を挙げた。

 4連勝したスパーズは、これによりゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)とデンバー・ナゲッツ(Denver Nuggets)の勝者と対戦するカンファレンス準決勝まで、十分に休養をとることができる。

■ハワードとナッシュを獲得したレイカーズ、チームは最後までかみ合わず

 一方、故障者を多く抱えるレイカーズにとって、この試合の最悪な出来事は、後半開始直後にセンターのドワイト・ハワード(Dwight Howard)が2度のテクニカルファウルにより退場処分になったことだ。

 第1クオーター残り50.3秒の場面でスパーズのコーリー・ジョセフ(Cory Joseph)に肘打ちを入れて最初のテクニカルファウルを受けたハワードは、後半開始直後にオフィシャルと口論になり、2度目のテクニカルファウルを宣告された。

 7月1日にフリーエージェント(FA)になるハワードは、レイカーズで最後になるかもしれない試合を7得点8リバウンド、5ターンオーバーで終えている。

 また、レイカーズはひざに故障を抱えるパウ・ガソル(Pau Gasol)が16得点を挙げてチームをけん引したものの、スパーズから一度もリードを奪うことができなかった。

 シーズン開幕前にナッシュとハワードを獲得したことで、人件費が総額1億ドル以上まで膨れ上がったレイカーズは、5回のファイナル制覇を誇るブライアントと新戦力で再びトップに君臨し、多額の支出を正当化するつもりだったが、その結末は期待外れに終わった。

 新生レイカーズは開幕スタートに失敗し、11月にはマイク・ブラウン(Mike Brown)氏がヘッドコーチを解任された。後任には有力候補とされていた元ヘッドコーチのフィル・ジャクソン(Phil Jackson)氏ではなく、マイク・ダントーニ(Mike D'Antoni)氏を就任したことで、チームの混乱はさらに広がった。

 レイカーズにはシーズン中に戦力がかみ合い始めた時期が何度か訪れたものの、そのたびに故障者を出して勢いを持続させることができなかった。(c)AFP