【11月15日 AFP】(記事更新)米プロバスケットボール協会(NBA)の選手協会(NBA Players Association)は14日、オーナー側の提案を拒否し、協会解散へ向けた手続きを開始することを発表した。

 NBAの2011-12シーズンは、全試合中止に追い込まれる可能性が高くなった。

 10日に行われた労使協定交渉で、72試合制に短縮させたシーズンを12月15日に開幕することを盛り込んだ案をオーナー側から提示された選手会は、14日に行われた会合で提案を受け入れるか、それとも拒否するか決断を迫られていたが、選手会側は後者を選び、交渉は決裂した。

 会合後に行われた会見で、選手協会のデレク・フィッシャー(Derek Fisher)会長は「多くの選手が自分たちのキャリアを犠牲にするかもしれない不安を抱えながらも、将来のために最良の決断を下した」と語った。

 また、選手会を解散し、リーグに対して独占禁止訴訟を起こす準備ができていると明かしたビリー・ハンター(Billy Hunter)事務局長は、オーナー側の提案が不当であると主張し、選手たちはいかなる最後通告も受け入れないと語った。

 会見の1時間前に選手会側から拒否の連絡を受けたNBAコミッショナーのデビッド・スターン(David Stern)氏は、スポーツ専門チャンネルEPSNに対し「2011-12シーズン開催が危うい状況になった。選手会の決断は大きな茶番に過ぎず、オーナー側は脅しに屈しない」とコメントした。

 選手会とオーナー側による労使協定交渉では、約40億ドル(約3072億円)の年間収入の分配方法が争点となっていた。7月に失効した以前の協定では、選手たちに57パーセントの分配比率が割り当てられていたが、オーナー側は最新の提案で50パーセントずつ分け合うことを提示していた。

 スターン氏は先日、選手会がオーナー側の提案を受け入れなければ、次回の交渉で提示されるオーナー側に53パーセントの分配比率が割り当てられ、サラリーキャップが厳しくなる契約を支持すると警告し、72試合制のシーズンを行うには早急に両者が合意に達しなければならないと語っていた。(c)AFP