【12月20日 AFP】(記事更新)米大リーグ(MLB)は20日、ポスティング(入札)制度によるダルビッシュ有(Yu Darvish)との交渉権をテキサス・レンジャーズ(Texas Rangers)が獲得したと発表した。

 プロ野球の北海道日本ハムファイターズ(Hokkaido Nippon Ham Fighters)が入札を受諾したことを受け、レンジャーズはダルビッシュと契約に向けた30日間の交渉に入る。

 現在アメリカン・リーグ2連覇中のレンジャーズは、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)とトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)とのダルビッシュ争奪戦を制している。

 入札額は、2006年にボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)が松坂大輔(Daisuke Matsuzaka)獲得に費やした5100万ドル(約60億円、当時)を越えるとも報じられている。またダルビッシュは、松坂がレッドソックスと交わした6年総額5200万ドル(約61億、同上)を越える契約を結ぶと見られている。

 レンジャーズは、「ダルビッシュ有との交渉権獲得を喜び、興奮しています。我々はこの数年間ダルビッシュ投手をスカウティングし、彼の才能と業績を高く買っています。ダルビッシュ投手がテキサス・レンジャーズ投手陣の大きな力になると確信しています」と声明を発表している。

 2011年は18勝6敗、防御率1.44を記録し、276三振を奪ったダルビッシュは、身長196センチ、体重98キロとメジャー選手をも圧倒する体格を持っている。

 北京五輪や第2回ワールド・ベースボール・クラシック(2009 World Baseball Classic)で日本代表として登板経験を持つダルビッシュは、過去5年間の防御率で1点台を記録しており、これまで奪三振王を3回、パシフィックリーグの最優秀選手賞(MVP)を2度受賞している。

 現在レンジャーズには上原浩治(Koji Uehara)と建山義紀(Yoshinori Tateyama)が所属しており、入団が決まればダルビッシュは3人目の日本人投手となる。

 また同日には、ミルウォーキー・ブルワーズ(Milwaukee Brewers)が3度の首位打者獲得を誇るヤクルト・スワローズ(Yakult Swallows)の青木宣親(Norichika Aoki)の交渉権を獲得している。(c)AFP

【関連記事】ダルビッシュ有、米大リーグ挑戦を表明