【2月13日 AFP】(記事更新)米大リーグ(MLB)のバド・セリグ(Bud Selig)コミッショナーは12日、2001年から2003年にかけて運動能力向上薬を使用したと告白したニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のアレックス・ロドリゲス(Alex Rodriguez)が出場停止処分を受ける可能性があると、USAトゥデイ(USA Today)紙に対し語った。

 同紙は12日、ロドリゲスが禁止薬物を使用していた期間は反ドーピングプログラムがなかった時期にあたるが、セリグ氏が出場停止処分に動くことを考慮していると報じた。

 セリグ氏は「法に反した行為であったことから、私はそのこと(出場停止処分)について考えなければならない。極めて難しい問題だ」と語っている。

 処分が科された場合、ロドリゲスは近年の薬物検査プログラムで陽性反応が検出されなかった選手では初めて処分を受けることになるため、選手組合はあらゆる処分の動きに対して異議を申し立てるものと見られている。

 MLB選手会(MLB Players Association)専務理事のドナルド・フェア(Donald Fehr)氏は「もしそのような動きがあれば驚かされるだろう」と語っている。

 ヒト成長ホルモンとステロイドは、2004シーズン開幕直前にMLBの禁止薬物のリストに入っており、ロドリゲスがテキサス・レンジャーズ(Texas Rangers)時代の薬物使用を告白した期間は該当しないが、セリグ氏は1997年にMLB全球団に対し、処方せんなしにステロイドを所有するのは違法であるとする覚書を送っていた。

 ロドリゲスは、米スポーツ誌のスポーツ・イラストレイテッド(Sports Illustrated)が「Aロッド(A-Rod)」は2003年に行われた非公表の薬物検査でステロイドの陽性反応を示した104選手に含まれていると報じた2日後の9日、米スポーツ専門チャンネル「ESPN」に対しステロイドの使用を告白している。

 連邦捜査官は、他のステロイド疑惑の証拠調査で今回問題となった2003年の調査のサンプルとその身元を特定する関連文書を発見しており、問題の有無を確認するための試験的プログラムに過ぎなかった調査の結果が白日の下にさらされることになった。(c)AFP