【3月18日 AFP】第3回ワールド・ベースボール・クラシック(2013 World Baseball ClassicWBC)は17日、米カリフォルニア(California)州サンフランシスコ(San Francisco)で準決勝が行われ、日本は1-3でプエルトリコに敗れた。

 日本はマイク・アビールズ(Mike Aviles)の適時打で初回に先制点を許すと、7回にはアレックス・リオス(Alex Rios)に2点本塁打を浴び、3連覇の夢は準決勝で断たれた。

 アビールズが3打数2安打1打点の活躍を見せたプエルトリコは初の決勝進出決めた。19日に行われる決勝では、オランダとドミニカ共和国の勝者と対戦する。

 プエルトリコ先発のマリオ・サンティアゴ(Mario Santiago)は4回3分の1を無失点と安定した投球を続ける中で腕を痛めて降板したが、日本よりも休養の少ないチームにリズムをもたらした。プエルトリコは16日のドミニカ共和国戦からほぼ24時間後に、北米大陸を横断してこの準決勝に臨んでいた。

 ここまで6試合で8本塁打を挙げていた日本は、3万3683人が集まったAT&Tパーク(AT&T Park)での準決勝ではプエルトリコ投手陣の前に打線が沈黙し、6安打13残塁に終わった。

 日本の先発を務めた前田健太(Kenta Maeda)は序盤、制球に苦しみ、最初の3人の打者のうち2人に四球を与えるとアビールズに適時打を浴び、イルビング・ファルー(Irving Falu)の本塁生還を許した。

 前田が2回にも先頭打者のカルロス・リベラ(Carlos Rivera)を単打で出塁させると、山本浩二(Koji Yamamoto)監督率いる日本のブルペンは慌しくなった。

 しかし前田も4回までには落ち着き、直球にカーブ、スライダーを織り交ぜた安定した投球を披露した。4回には最終打者のリオスからこの日自身2つ目の三振を奪うなどした前田は、5回を投げて3奪三振、2四球、4安打にまとめた。

 打線は8回に井端弘和(Hirokazu Ibata)の適時打で1点を挙げたが、走塁でミスが出た。

 一死から三塁打を放った鳥谷敬(Takashi Toritani)を返した井端に続き、内川聖一(Seiichi Uchikawa)も安打を放ち、阿部慎之助(Shinnosuke Abe)を迎えた日本だったが、井端と内川が仕掛けた重盗が失敗に終わった。

 三盗を仕掛けたかに見えた井端は帰塁したものの、内川は二塁手前まで進み、挟殺プレーでアウトにされ、結局阿部もゴロに倒れた。

 山本監督はこのプレーについて、「ダブルスチールを狙った。井端のスタートが少し遅れた。打席に阿部がいて、一つでも前の塁を狙うのは正しい狙い。悔いはない」とコメントした。

 また山本監督は「シーズンを前にしての調整はチャレンジ。選手はしっかり調整してこの試合に臨み、一つのチームになったと思う。3連覇を目指していたし、いけるのではないかと思っていた。大きな国際大会ということで重圧は感じていた。とはいえ、非常に良い経験ができた。勝負の厳しさを味わえ、燃えるものがあった」と振り返った。(c)AFP