【3月25日 AFP】米大リーグ(MLB)機構のコミッショナー、バド・セリグ(Bud Selig)氏の思惑通りになれば、2013年に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(World Baseball Classic、以下WBC)には24か国が参加し、多くの国のトップレベルのスター選手がプレーし続けることになるであろう。

 セリグ氏は23日、世界16か国が参加した第2回大会の決勝戦のためドジャー・スタジアム(Dodger Stadium)を訪れた。そして、日本が延長10回5-3で韓国を下して優勝した。

 セリグ氏は「たった2回でここまで来れた。現在の立ち位置にとても満足している。驚異的だ。ずっと後にはより大きな大会になっているだろう。このことは信じてもらって構わない。野球の進化において、今後これがいかに大きくなるか。これは我々が取り組まなければならないことだ」と語り、WBCが五輪種目から外れた野球に遺産を提供しなければならないとの見解を示した。

 また、セリグ氏は次回大会も4月に開幕するMLBのプレシーズンにあたる3月に開催することを明言し、大会のためにMLBのシーズンを中断することや、ワールドシリーズ後の11月に開催することを考慮していないとしている。

 開催時期についてセリグ氏は「タイミングが悪いと言われていることは理解している。大会を開催できる本当に唯一の時期なのだ」と語っている。

 この開催時期は、米国をはじめ各国球団のゼネラルマネージャー(GM)が、所属するトップ選手の派遣に二の足を踏む要因となっている。しかし、セリグ氏は母国のため戦うことについて選手から大きなサポートがあったとしている。

 セリグ氏は「多くの選手が米国のためにプレーすることは大きな意味を持つと言った。協力的でないGMもいる。彼らには働きかけなければならない。個人の利益よりも野球の利益が優先されるべき時だ。『参加に値するイベントか?』と自問しなければならない。このことを非常に深く理解している選手もいる。我々はこれを実施する必要があると言ってきた。今こそ約束を守らなければならない」と語っている。(c)AFP/Jim Slater