【世界の医療団 メドゥサン・デュ・モンド】
イスラエル政府は2008年1月22日、ガザ地区への一定量の燃料供給を可能にするため5日間続いた完全封鎖を緩和しました。しかしこの措置は、6ヶ月以上も続く封鎖の結果生じた孤立状態からガザ地区住民を解放するには十分ではありません。
1月17日、イスラエル政府はガザ地区の完全封鎖を断行、この地域に電力を供給している発電所を閉鎖、その結果住民の半数が深刻な打撃を受けました。MDMの現地コーディネーター、B.ヴィネイは次のように報告してきました、「封鎖の影響は直ぐに現れました。56の保健医療施設のうち32の施設が活動を縮小又は中止せざるを得ませんでした(理由:交通手段がなく通勤できない医療職員、電力や燃料不足で機能し得ない各種医療検査機器等。)1月19日以降は電力不足のため、公立病院は集中治療室と産科病棟を除いて電力を必要とする全ての医療活動を停止しました。又、電力不足はポンプの稼動にも支障をきたし、ガザ地区の多くの住民が水不足に苦しんでいます。」
国際社会の非難を受けたイスラエル政府は、22日パレスチナ自治区の発電所に必要な燃料油36万リットルの供給を許可しましたが、未だ十分とはいえず封鎖の影響は深刻であると、B.ヴィネイは指摘します。
<医療の崩壊>
イスラエル政府がガザ地区住民に課している移動制限は、住民がガザ地区以外で医療サービスを受けることを困難にしています。化学療法や専門的手術(小児科や神経系統手術)を必要とする重病患者の場合、ガザ地区に治療可能な医療機関が存在しないため、これまで東エルサレムやハイファの病院に転送して来ました。重病患者を搬送する際、表向きは例外的に検問所通過の権利が認められていますが、実際には713人の重病患者が明確な理由を示されないまま、ガザ地区の外に出る権利を拒否されています(通過申請総数4,000件)。今日までに、62人の患者が治療を受けられずに命を落としました。
・2008年1月現在、とりわけ入手が困難な医薬品は、抗生物質、麻酔剤、向精神薬、それに慢性病治療薬(糖尿病、循環器及び心疾患、他)です。
・公立病院: 臨床検査については試薬のような最も重要な基礎医薬品が手に入らないため、殆ど実行出来ません。また衛生用品の洗濯回数を定期的に減らす必要に迫られ、院内の衛生環境は低下し感染症の危険性が高まっています。
・保健医療センター: 封鎖によって様々な物資が入手困難になり、最も基本的な医療活動、例えば家族計画相談、予防接種、慢性病治療等を実施出来なくなりました。
世界の医療団は、ガザ地区住民を襲う集団的なうつ病症状、2006年以降の経済制裁による彼らの先の見えない不安定な状況について、数ヶ月前から警告を鳴らしてきました。
世界の医療団は、ガザ地区封鎖の完全解除を求め、同時に住民の医療サービスへのアクセスが真に自由かつ安全に行われるよう、各国政府がイスラエル政府に働きかけることを要請します。
(c)MDM Japon
ユーザー制作のスライドショーをご紹介。無料で簡単な会員登録で見られます。
拡大して見られた人気写真ランキング。会員登録で拡大写真が見られます。登録は無料で簡単。