【世界の医療団 メドゥサン・デュ・モンド】
世界の医療団は2005年以来、マダガスカルの法務省の協力を得て同国の刑務所内部での支援活動を続けてきました。拘留中の生活条件は極めて憂慮すべき状態にあり、過密状態、不潔な構内施設、不衛生な飲料水、食糧配給、日常的な暴力等、多くの問題を抱えています。
2005-2006年、このプロジェクトの初期段階では、2ヶ所の刑務所の受刑者を対象に医療へのアクセスと衛生環境の改善、栄養不良問題の解決を目指し活動しました。この活動の結果、質の高い医療サービスが定着し、死亡率が大幅に低下、重度の栄養障害患者は当初の7%から2%に減少しました。
2007年春以降、このプロジェクトを更に強化し、受刑者の法的、社会的問題の解決を含む活動へと範囲を広げました。対象となる受刑者は、マハジャンガ、マンピコニー、アンツォイヒー、アンバンジャ、アンチラナナの5箇所の刑務所に服役する1,725人です。具体的な活動内容は、法律に沿う形で勾留施設の条件を整え、刑務所監督責任者と協力して環境改善に必要な活動を決定し、実行に移すことです。
以上のような目的を叶えるために、世界の医療団は、上記5ヶ所の刑務所の受刑者だけでなく看守その他の刑務所職員を対象にアンケート調査を行い、構内設備、医療、衛生、食事、栄養、人権問題等に関する質問を通して服役者の実態を把握し評価しました。
アンケートの結果、この調査に関わった関係者から、様々な問題が指摘されました:
-収容能力の171%という高い過密状態
-不衛生な施設と劣悪な待遇(特に女性と未成年者に対して)
-勾留者の中で、容疑者又は被疑者として拘束されている者の占める割合が異常に高い(勾留者の60%が拘留期間中)
2007年10月、世界の医療団は、多くの関係組織にアンケート結果を検証するワークショップへの参加を呼びかけました。このことは、勾留条件の改善に向けて司法当局と協力する重要な足がかりとなりました。
現在アンケート結果の詳細な報告書を作成中です。この報告書は、受刑者の人権問題についてその問題意識を高め、教育活動の内容として考慮されなければならないことを知る上で重要な役割を果たすでしょう。
マダガスカルの行政担当者は、勾留条件の改善にたとえどれ程の時間と忍耐を要しても、自国が人権を尊重し向上を目指す国であることを証明したいと努力していることは注目に値します。しかしいま早急に必要なことは、既に開始された改革計画に加え、マダガスカル全域の刑務所に拘留中の受刑者に対して真に人間らしく生活できる条件を保障するための有効な対策を講じることです。
(c)MDMJapon
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