【9月25日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は24日、国連総会(UN General Assembly)で演説し、イランとの関係改善のために困難な「外交上の道のり」をたどる用意があると述べた。またイランの核開発中止を引き続き強く求めていく姿勢を示した。
 オバマ大統領はイランの開発問題が米外交政策上で最大の懸念事項であることに変わりはなく、二国間に「根強い不信」が残っていると指摘した一方、イランの最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師とハサン・ロウハニ(Hassan Rowhani)大統領に送った親書の中で、米国は「イランの核兵器開発を断固として阻止する」が、「体制変革」は望んでいないと伝えたことも明らかにした。また、先にロウハニ大統領がイランは「絶対に」核兵器を製造しないと言明したことに触れ、「意義のある合意」に向けた基盤は整っていると述べた。
 同日には、潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長が各国首脳を招いて昼食会を開いたがロウハニ大統領は出席せず、この場でのオバマ大統領との接触は実現しなかった。イラン側は、オバマ氏と会うことはロウハニ大統領の予定に入っていないと明らかにした。

■シリア化学兵器で「強い安保理決議」を求める
 またオバマ大統領は同じ演説で、化学兵器使用疑惑が持たれているシリア問題にも言及。バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領が化学兵器を放棄しないなら、それに見合った「代償」を支払うのは当然という見方を示した。
 オバマ大統領は、中東での「中核的な国益」を守るため米国は軍事力行使も辞さないと強調したほか、米露が合意したアサド政権の化学兵器廃棄計画を後押しする「強力な」決議を国連安全保障理事会(UN Security Council)が採択することも改めて要求した。(c)AFP/Tim Witcher