【9月24日 AFP】ロシアの新しい歴史教科書で、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)現大統領の時代を解説するために、丸1章が割かれることが決まった。露紙が23日、報じた。

 日刊紙イズベスチヤ(Izvestia)が伝えた当局者の話によると、プーチン氏が故ボリス・エリツィン(Boris Yeltsin)氏を引き継ぎ大統領となった2000年から3期目就任を決めた2012年までをまとめた章が、現在作成中の歴史教科書の中に収められる予定だという。

 プーチン大統領は今年、ロシア科学アカデミー(Russian Academy of Sciences)の歴史学者らに、「明確なロシア史」を生徒たちに教える統一教科書を作成するよう命じている。また2月には、現行の歴史教科書には異なる見方が多すぎるとの見解を示し、「内部の矛盾や曖昧さ」を含まない統一史観を歴者学者らに求めた。

 歴史教科書に「プーチン時代」を盛り込む決定に、編集を任された側は神経をとがらせている、とイズベスチヤ紙は伝えている。新教科書の概要は来週にも提出される予定だという。

 露政府の機関紙役をしばしば担う同紙によれば、プーチン大統領自身は、自らが進めてきた各政策を評価するのは時期尚早だとして、自分に関する記述を歴史教科書に載せる計画に反対の意を示しているという。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は、同計画にプーチン大統領は関与していないと語った。(c)AFP