【9月21日 AFP】北朝鮮の祖国平和統一委員会(Committee for the Peaceful Reunification of KoreaCPRK)は21日、1950~53年の朝鮮戦争で南北に離れ離れになった離散家族の再会事業について、再開を無期限に延期すると発表した。南北は先に、今月25~30日までの6日間、3年ぶりとなる再会事業を北朝鮮の金剛山(Mount Kumgang)で行うことに合意していた。

 北朝鮮の国営・朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)は、延期の原因は韓国の北朝鮮に対する「敵対的」な政策と伝えた。具体的な理由として、米韓合同軍事演習の実施と、韓国国会が北朝鮮寄りとされる左派の野党議員に対する逮捕同意案を可決したことを挙げている。

 ただし、アナリストらはこうした北朝鮮の動きについて、 経済不振にあえぐ同国にとっての外貨獲得源である金剛山観光事業の再開に向け、韓国に圧力をかけるのが狙いだと指摘している。

 赤十字は再会事業に向け、参加する家族の候補を500人から絞り込み、韓国人96人、北朝鮮人100人の氏名が記載されたリストを作成していた。(c)AFP