【9月21日 AFP】訪中するニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)ベネズエラ大統領が乗る飛行機の領空通過を米政府が拒否したとベネズエラ政府から非難されていた米政府は20日、領空通過を許可したことを明らかにした。

 今週末に北京(Beijing)を訪問予定のマドゥロ大統領は19日、大統領機が大西洋上の米領空を通過する権利を認めないとする米国の決定を「侮辱」だとして非難していた。

 反米の故ウゴ・チャベス(Hugo Chavez)前大統領を引き継ぐ左翼政権指導者のマドゥロ大統領は、米政府が、来週ニューヨーク(New York)で開会される国連総会に出席予定のベネズエラ代表団の一部の人員に対するビザ発給も拒否したと非難した。

 これについて米国側は実際にはマドゥロ大統領機の領空通過を認めており、今年の国連総会に出席するベネズエラ代表団のビザ発給を差し控えた事実もないとしている。

 米国務省のマリー・ハーフ(Marie Harf)副報道官は電子メールで、通常は3日前までにすることになっている外交飛行の領空通過申請が1日前に出されたため、米当局はベネズエラ側に正しい申請方法を伝えたとともに、関係当局は数時間のうちに許可を与えようと多大な努力を払い、19日夜に領空通過を認める旨をベネズエラ側に通知したと述べた。(c)AFP