【9月17日 AFP】韓国軍は16日、南北軍事境界線付近の川を泳いで北朝鮮側に渡ろうとした男性を射殺した。韓国国防省によれば、男性に対して軍は何度も戻るよう警告したが、応じなかったために発砲したという。

 同省報道官によれば、男性は韓国のパスポートを所持しており、それによると、名前はNam Yong-Ho、年齢は47歳。午後2時30分ごろに南北軍事境界線付近の臨津江(Imjin River)の岸に近づいてきた男性に対し、付近を警備する韓国軍が威嚇射撃して戻るよう命じた。しかし男性は「何度も繰り返された警告を無視して臨津江に飛び込んだため、軍は発砲し、彼の死体を引き上げた」と、同省報道官はAFPに語った。

 同報道官によれば、男性は北朝鮮へ亡命しようとして、川に飛び込んだとみられる。北朝鮮まで泳いで渡るために救命胴衣を着用していたという。

 また男性のパスポートによれば、6月に日本から強制送還されていたことが分かったという。

 韓国から北朝鮮への亡命は極めてまれだ。

 今のところ、この件に関し、北朝鮮政府は何の反応も示していない。(c)AFP