【9月4日 AFP】中東で一か八かの賭けに出ることを考えていたのだろうか?──シリアへの軍事介入の是非を問う3日の米上院外交委員会公聴会の最中に、手元のスマートフォンでポーカーゲームをする米共和党のジョン・マケイン(John McCain)上院議員の姿を捉えた画像が同日、ネット上で広がった。

 この日の公聴会は、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領が限定的な軍事行動によるシリア内戦への介入を決断し、議会の承認を求める考えを表明したことを受けて開かれたもので、オバマ政権の高官らが証言するなど、今年一番の重要局面を迎えていた。マケイン氏は、オバマ大統領が掲げる限定的な軍事行動による介入では不十分だと主張する強硬派だ。

 数時間に及ぶ議事の間、気が散ってしまうのは仕方がない。しかし、化学兵器の使用を理由にオバマ大統領が求めるシリアへの軍事介入の是非について上院外交委が議論する最中、写真が捉えた「iPhone(アイフォーン)」でポーカーをするマケイン議員の姿には真剣さのかけらもなく、ある種衝撃的でもあった。

 さらに、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)のカメラマンが投稿した写真が瞬く間にマイクロブログ「ツイッター(Twitter)」上で拡散すると、マケイン氏自らも自分を皮肉るツイートで応答し、「スキャンダルだ!3時間以上に及ぶ上院公聴会中にアイフォーンでゲームをしているところを撮影された──最悪なのはゲームに負けたことだ」とツイートした。

 08年には共和党候補として、オバマ現大統領と米大統領選を争ったこともある有力議員のマケイン氏はこの後、米CNNテレビで「3時間半の間、常に集中して同僚の発言に耳を傾けていたいとは思うが、時に飽きてしまうこともある」とポーカーで遊んでいたことを顔を紅潮させながら弁解した。そして「しかし何より最悪だったのは、大きく負けてしまったことだ」と冗談交じりにコメントした。(c)AFP