【8月7日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は6日、米当局の監視プログラムを暴露し訴追されたエドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者の亡命をロシアが認めたことについて「失望した」と語り、ロシアはしばしば「冷戦時代の精神構造」を見せると語った。

 6日夜の人気トーク番組「トゥナイト・ショー・ウィズ・ジェイ・レノ(The Tonight Show with Jay Leno)」に登場したオバマ大統領は、ロシアがアフガニスタン情勢や対テロ対策においては、今もなお協力的だと述べた上で、「最近ロシアとの間であった難題」について語った。

「これまでにも、ロシアが冷戦時代の思考や精神構造に急に立ち戻ることがあった」(バラク・オバマ大統領)

「私がロシアに繰り返し伝え、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領にも言ったことは、過去は過去に過ぎず、われわれは未来について考えなければならないということだ。もっと効果的に協力することができない理由はないはずだ」

 ロシアがスノーデン容疑者に1年間の一時亡命を認めたことについては、「失望した」とオバマ氏は語った。

 オバマ大統領は、9月にサンクトペテルブルク(Saint Petersburg)で開催される主要20か国・地域(G20)首脳会議への出席は表明したものの、プーチン大統領との首脳会談を行うかどうかについては明言を避けた。

■ロシアの反同性愛者法にも批判

 またオバマ大統領は、同性愛者についての情報を未成年に頒布することを禁止し罰金を科す法律がロシアで成立したことについて苦言を呈した。この法律に対しては、ロシアでまん延している同性愛者に対する差別が正当化されかねないと懸念する声が上がっている。

「私はゲイやレズビアン、トランスジェンダーの人々を脅したり害を加えるような国に対して寛容な心は持てない」とオバマ大統領は述べ、そのような法律が成立することはロシアだけの「特別のことではない」と語った。(c)AFP/Joseph KRAUSS