【7月17日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は17日、ロシアと米国の関係は、ロシアに亡命を申請したエドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者(30)が暴露した米監視スキャンダルをめぐる「小競り合い」よりも重要だと語った。

 ロシア通信(RIA Novosti)によると、プーチン大統領は「国家間の関係は、安全保障当局の活動にまつわる小競り合いよりずっと重要だ」と述べた。

 スノーデン容疑者は前日、スパイ容疑による米政府の訴追を免れるためにロシアに一時的な亡命を申請したばかり。米オバマ政権はスノーデン容疑者の亡命申請に反対を表明している。

 米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)の契約職員だったスノーデン容疑者は、米当局による大規模な監視プログラムの詳細を暴露。その後、移動したモスクワ(Moscow)のシェレメチェボ(Sheremetyevo)空港のトランジット(乗り継ぎ)区域で先月23日以来、足止めされた状態となっている。同容疑者の暴露をきっかけに、米政府と同盟諸国の関係は緊張している。

 米政府は、スノーデン容疑者を人権活動家だとする見方を退け、ロシア政府が同容疑者に「プロパガンダ(宣伝活動)の場」を与えていると非難。ジェイ・カーニー(Jay Carney)米大統領報道官は16日、「これからも、この問題によって(米露)関係が妨げられることのないようにしていきたい」と述べた上で、「スノーデン氏が重罪で訴追されているここ米国に送還することには十二分な法的正当性」があり、「打開策があると信じている」と語った。(c)AFP