【7月16日 AFP】ミャンマーのテイン・セイン(Thein Sein)大統領は15日、年内に全ての政治犯を釈放すると言明した。

 初めて英国を訪れた同大統領は、ロンドン(London)の王立国際問題研究所(チャタムハウス、Chatham House)で講演し、「今年の終わりまでに、ミャンマーに『良心の囚人』(政治犯)は1人もいなくなることを保証する」と宣言した。

 さらに同大統領は、1948年にビルマの国名で英国から独立した時以来続く、10以上ある少数民族と政府との戦闘についても「数週間以内には停戦が実現するだろう」と楽観的な見方を示した上で、「その後は困難な交渉が待ち受けている。難しい点についても譲歩しなければいけないだろう。だが、実現させなければならない」と付け加えた。

 先にロンドンの首相官邸にテイン・セイン大統領を迎えたデービッド・キャメロン(David Cameron)英首相は、同大統領との会談でミャンマーにおける人権問題の改善を求めていた。

 会談後、首相官邸前でテイン・セイン大統領とともに報道陣の取材に応じたキャメロン首相は、同大統領の「歴史的な訪問」を心から喜んでいると語った。だが一方で、「あなたの改革プロセスの継続に加え、人権促進や民族衝突への対処に関しても、より大きな取り組みが見られることを、とても強く願っている」とも付け加えた。

 キャメロン首相自身も昨年、英首相として初のミャンマー訪問を行っている。(c)AFP