【6月21日 AFP】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領が、英国のジョージ・オズボーン(George Osborne)財務相の名を「ジェフリー(Jeffrey)」と間違えて呼び続けたと、英メディアが20日報じた。

 オバマ氏は、主要8か国(G8)首脳会議で行われた英国の脱税取り締まり策に関するプレゼンテーションで、自身も「ジェフリー」と全く同意見だと3度繰り返し述べ、オズボーン氏を赤面させた。

 英大衆紙サン(The Sun)と同経済紙フィナンシャル・タイムズ(Financial TimesFT)によると、後に勘違いに気が付いたオバマ氏は、米ソウル歌手のジェフリー・オズボーン(Jeffrey Osborne)さんと間違えたと弁解し、「悪かったね、私の好きなR&B歌手とごっちゃになっちゃって」と話したという。

 ジェフリー・オズボーンさんは、1982年のヒット曲「オン・ザ・ウイングス・オブ・ラブ(On the Wings of Love)」で知られる65歳の黒人歌手。42歳のオズボーン英財務相とは特に似通ったところはない。

 このことを知ったジェフリーさんは、「うれしかったよ。英国の財務相をジェフリー・オズボーンと呼んじゃうほど、(オバマ氏が)ファンだったなんて知らなかったからね。大臣に伝えてよ、今度私が向こうに行った時は是非仲良くなって『オン・ザ・ウイングス・オブ・ラブ』をデュエットしたいってね」と英テレビ局スカイニューズ(Sky News)に語った。

 サン紙はその場に出席していた人の話として、オズボーン財務相は「目に見えて痛烈な打撃」を受け、「本当に機嫌を損ねたように見えた」と伝えた。「オバマ氏が最初に間違えた時点でも十分悪かったが、プレゼンテーション中ずっと間違いを繰り返した。終わる頃には身のすくむ思いだった」

 しかし20日までには気分も持ち直したのか、オズボーン財務相はマイクロブログのツイッター(Twitter)で「G8で得られた予期せぬ成果──それは伝説のジェフリー・オズボーンからの一緒に歌おうとの誘いだった。でもジェフ、実際私が歌うのを聞いたら、デュエットの提案をしようとは思わないよ」と軽妙に対応してみせた。

 ちなみに、オズボーン財務相の実の名前はギデオン(Gideon)だが、10代の時にからかわれてジョージにかえたという。(c)AFP