【6月12日 AFP】韓国統一省は12日、最近復活した北朝鮮との政府間直通電話で同日午前9時に連絡を入れたが、北朝鮮側は応答しなかったと発表した。

 韓国側からは午後にももう1度、電話連絡を入れたが北朝鮮側はやはり応じなかったという。

 両国の閣僚級協議としては6年ぶりとなる南北当局者会談が韓国ソウル(Seoul)のホテル、グランド・ヒルトン・ソウル(Grand Hilton Seoul)で12日に行われる予定だった。しかし韓国当局によると、北朝鮮は韓国側が首席代表を次官に「格下げ」したとして反発し、11日夜になって急きょ会談は行われないことになった。これついて北朝鮮側の公式発表は出ていない。

 一方、韓国政府は、北朝鮮側の首席代表の職位に合わせたと主張している。この対応について議会で質問を受けた鄭ホン原(チョン・ホンウォン、Chung Hong-Won)首相は「以前は北に対して、わが国は際限なく譲歩していたが、両国とも同じ位の高官によって代表されるときが来た。大韓民国の誇りも考慮されるべきだと思う」と答えた。

 行われるはずだった閣僚級協議では、開城(Kaesong)工業団地他、2つの南北共同事業の操業再開が議題として挙がる予定だった。同団地内に拠点を置く韓国企業123社を代表する連合体など関係者は、「政治が共同事業を台無しにしている」と協議中止に失望をあらわにしている。(c)AFP