【6月6日 AFP】反政府デモが続くトルコでは、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相の退陣を要求するデモ隊に対し、警察が催涙ガスを使用する事態が5日も続いているが、政府は「トルコは二流の民主国家ではない」と主張している。

 首都アンカラ(Ankara)やイスタンブール(Istanbul)では、教師や医師、銀行員などが、赤と黄色の労働組合の旗を手にデモ行進を行った。6日間にわたり続くデモ隊と当局との衝突の中心地となっているイスタンブールのタクシム広場(Taksim Square)では、多数の人々が集まり平穏なデモを行った。一方のアンカラでは、警察が催涙ガスや放水銃を使用し、デモ隊の強制排除を試みた。

 医師や当局者によると、トルコ全土に広がった暴動でこれまでに2人が死亡した。また、医師の労組によれば、警察が催涙ガスや唐辛子スプレー、放水銃などで沈静化に当たった抗議デモの中で、これまでに4000人以上が負傷、うち43人は重傷という。

 トルコと友好関係にある西側諸国はこうした事態に対する懸念を表明しているが、トルコ外務省筋がAFPに語ったところによると、アフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)外相は4日夜、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官との電話会談で、「トルコは二流の民主国家ではない」と伝えた。(c)AFP/Roland LLOYD PARRY