【5月30日 AFP】インドネシア政府は28日、米メタルバンドの大御所「メタリカ(Metallica)」のメンバーが、ヘビーメタル好きで知られるジャカルタ(Jakarta)首都特別州のジョコ・ウィドド(Joko Widodo、ジョコウィ)知事に贈ったベースギターを、汚職の疑いがあるとして没収することを決めたと発表した。

 ジョコウィ知事は今月初旬、メタリカのベーシスト、ロバート・トゥルージロ(Robert Trujillo)さんから贈呈されたという栗色のベースギターをかき鳴らしながら、さっそうとテレビに登場した。ベースにはトゥルージロさんのサインと共に「クールでファンキーなベースを弾き続けて!」などの言葉が書かれていた。

 だがテレビ出演後、ジョコウィ知事は自主的にベースを国の汚職捜査機関「汚職撲滅委員会(KPK)」に提出することになってしまった。KPKは28日、政府高官への贈答の規則に基づいてベースを調べた結果、この楽器を没収することを決定したと発表した。

「KPKは調査の結果、賄賂の授受に発展する可能性のある利害相反を認め、政府がギターを没収することを決めた。ギターは国の所有物となる」と、KPK当局者はAFPの取材に語った。

 同当局者は「プロモーターは、(ジョコウィ氏が)メタリカファンであることを知っていた可能性が高い。プロモーターが見返りに何かを期待する可能性がある」と述べた。さらにベースには、「Giving Back」とも書かれていたことから、「何かの見返りの可能性」が示唆されていると付け加えた。

 番組内でジョコウィ知事は、メタリカの大ファンだと公言。他にもレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)やディープ・パープル(Deep Purple)、ナパーム・デス(Napalm Death)といったハードロックやヘビメタのバンドが好きだと語っていた。(c)AFP