【5月28日 AFP】(写真追加)27日に4日間の日程で来日したインドのマンモハン・シン(Manmohan Singh)首相と安倍晋三(Shinzo Abe)首相の首脳会談で、海上自衛隊が使用している救難飛行艇US-2のインド向け輸出に向けた議論を加速することで日印両国が合意する見通しだと、日本経済新聞(Nihon Keizai Shimbun)が27日に報じた。

 輸出が実現すれば、武器輸出三原則の導入以降では日本の防衛産業が製造した完成品を他国に輸出する初めての例となり、中国の台頭をアジア地域安定への脅威と見る両国の連携強化を示すものとなる。

 US-2は航続距離が4500キロ以上で、波高3メートルの荒波でも着水が可能だ。新明和工業(ShinMaywa Industries)が開発し、約100億円で海上自衛隊に納入している。

 複数の当局者によると、US-2は敵味方識別装置を外せば捜索救難などの非軍事目的の航空機と見なせるようになり、輸出が可能になるのではないかという。(c)AFP/Kyoko Hasegawa