【4月9日 AFP】(一部更新)北朝鮮は9日、国営朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)を通じて、韓国内に滞在する外国人に対し、武力衝突に備えて退避するよう勧告した。

 朝鮮アジア太平洋平和委員会(Asia-Pacific Peace CommitteeAPPC)による声明は、「朝鮮半島情勢は徐々に熱核戦争に向かいつつある」とした上で、「戦争が起きた場合、南朝鮮(韓国)にいる外国人が傷つくことをわれわれは望んでいない」と述べ、韓国内の全ての外国機関、企業および観光客らに退避手段を確保するよう勧告している。

 これに対し米国のジェイ・カーニー(Jay Carney)大統領報道官は同日、「緊張をさらに高めるだけの無益な言辞」だとして、北朝鮮を非難した。北朝鮮は過去数か月の間に何度か「熱核戦争」に言及しており、直近では3月7日にもこの言葉を使っている。しかし専門家の間では、北朝鮮はそのような最新鋭の核兵器の開発には到底至っていないと考えられている。

 一方、韓国統一省は同日、韓国と北朝鮮が共同運営する北朝鮮南西部の開城(Kaesong)工業団地に、北朝鮮からの従業員が出勤していないことを明らかにした。同工業団地に関しては前日、団地を視察した金養建(キム・ヤンゴン、Kim Yang-Gon)朝鮮労働党書記が全従業員を撤収し操業を一時停止するとしていた。(c)AFP/Park Chan-Kyong