【3月28日 AFP】先週、ジョルジョ・ナポリターノ(Giorgio Napolitano)伊大統領から連立政権樹立に向けた枠組み作りを要請された中道左派連合のピエルルイジ・ベルサーニ(Pier Luigi Bersani)民主党書記長は、27日の時点でも対立勢力からの協力を取り付けられていない。

 これまで何度も協議が頓挫してきた「五つ星運動(M5S)」との27日の連立協議では、現在のイタリアを治めたいと思う者は「精神病者」だけだとも発言し、協力を求めた。ベルサーニ氏は「こんな時に統治を切望するのは精神病者だけ」と述べ、自ら大きな責任を負う用意があることを強調した。

 イタリアは20年間の不況にあえいでおり、特に若年層は大きな影響を受けている。1月の若者の失業率は39%近くに達した。2013年のイタリア経済は1.3%のマイナス成長が予想されている。

 ベルサーニ氏は週内に再度ナポリターノ大統領と会談し、意向を伝えることになっているが、連立樹立が失敗に終われば、大統領は技術者出身の官僚からなる暫定政権を発足させ、主な改革に当たる可能性がある。(c)AFP/Ella Ide