【3月22日 AFP】北朝鮮は22日、韓国・ソウル(Seoul)に北朝鮮軍の空挺部隊を降下させ、韓国に住む「15万人の米国人を人質に取る」という軍事シナリオを描いたプロパガンダ動画を公開した。

「3日間の短期戦争」と題された約4分間の動画は、北朝鮮国営メディアのニュースやプロパガンダを配信する政府の公式ウェブサイト「わが民族同士(Uriminzokkiri)」で公開された。砲兵隊とロケット連射の映像から始まり、陸と空からの大規模な攻撃や、国境を越えて韓国になだれ込む北朝鮮部隊の様子が写されている。

 動画では男性ナレーターが「ソウルなど韓国の各都市を占領し、米国人15万人を人質に取る」というこの作戦について、各段階ごとに説明。中には、米国の太平洋軍を「強力な大量破壊兵器」で壊滅させるとの内容もあった。

 動画にはまた、ソウル市を写した空撮映像の上に、静止飛行する北朝鮮軍のヘリコプターから飛び降りる空挺部隊の映像が合成された箇所もある。ナレーターは、空挺部隊がソウルの街中で韓国軍と交戦すると同時に、4000台の戦車と3000台の装甲車が国境を越えてソウルに進攻すると説明している。(c)AFP