【3月8日 AFP】各国議会の議員交流と議会制度の確立の促進を目指している列国議会同盟(Inter-Parliamentary UnionIPU)は、8日の国際女性の日(International Womens Day)を前にした5日、世界各国の国会議員に占める女性の割合が2012年に史上初めて20%を突破したと発表した。女性への議席割り当て制度が効果を上げているという。

 スイス・ジュネーブ(Geneva)に本部を置くIPUのアンデシュ・ヨンソン(Anders Johnsson)事務総長は「議会が誕生してから初めて男性議員4人に対して女性議員1人の割合になった」と語った。

 昨年選挙を実施した48か国のうち、セネガル、アルジェリア、オランダ、フランス、韓国など22か国で何らかの女性への議席割り当てが実施された。

 女性議員の割合は、議席割り当てが法制化されている国では平均24%、割り当てが自発的に実施された国では22%だった一方、割り当てが行われていない国では12%にとどまった。

「世界には女性への議席割り当てについて論争が続いている地域もあるが、それが政治的代表における男女の同等性という民主主義の根幹のひとつを促進する鍵になっているという状況に変化はない」と、ヨンソン事務総長は述べた。

■女性議員30%で立法過程に影響力

 ヨンソン氏によると、女性議員の割合が30%を超えると立法過程に女性の影響力が及ぶという研究結果があるという。

 北欧諸国は以前から国会議員に占める女性の割合が高く、2012年の平均は42%だった。欧州全体の平均は23.2%。米国は24.1%で、サハラ以南のアフリカでは20.4%、アジアでは17.9%だった。

 また太平洋地域の平均は15.3%だったが、オーストラリアとニュージーランドを除外するとわずか3%だった。アラブ諸国は13.2%だったが、女性への議席割り当てを行ったアルジェリアでは女性議員の割合は31.6%に上った。(c)AFP