【3月6日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は5日、米国の「宿敵」とされたベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領の死去から数時間もたたないうちに声明を発表し、ベネズエラとの今後の「建設的」な関係に関心を持っていると述べた。

 オバマ大統領は短い声明文の中で、「ウゴ・チャベス大統領の死去というこの困難な時に、米国はベネズエラ国民への支持と、ベネズエラ政府と建設的な関係を築くことへの関心を再表明する。ベネズエラは歴史の新たな1章に入るが、米国が民主主義の原則、法の支配、人権の尊重を推進する政策に徹することに変わりはない」と述べた。

 チャベス大統領の死に対するオバマ大統領の反応は慎重で、一国の元首の声明としてある程度予測された内容だったが、米議会からはあからさまに敵対的な反応もみられた。

 米下院のエド・ロイス(Ed Royce)外交委員長(共和党)は声明の中で「彼(チャベス大統領)の死は、南米の反米的な左派指導者たちによる同盟に打撃を与えるだろう。独裁者がいなくなってせいせいした。チャベスの死によって新たな選挙が行われる。保証はされていないが、われわれの半球において鍵となる彼の国と米国が接近することが今ならば可能だろう」と述べている。(c)AFP