【2月21日 AFP】米サウスカロライナ(South Carolina)州イーズリー(Easley)の情報ウェブサイト「イーズリーパッチ(Easley Patch)」は20日、同州選出のリンゼー・グラム(Lindsey Graham)上院議員(共和党)が、米国の無人機攻撃でこれまでに死亡したのは民間人を含めて4700人だと語ったと報じた。

 無人機攻撃を強く支持しているグラム上院議員はイーズリーのロータリークラブの会合で、罪のない民間人の犠牲も出ていることは憎むべきことだと思っているとした上で、「これは戦争だ。(無人機攻撃で)アルカイダの主要幹部の殺害にも成功している」と語ったという。

 これまでに米政府高官が民間人死傷者数の推定をほのめかしたことはあったが、米政府関係者あるいは米議員が無人機攻撃による死者の総数に言及したのはグラム議員が初めて。

  グラム議員の事務所は報道された内容の発言があったことは否定せず、この情報はすでに明らかにされているものであり政府の機密を漏えいしたものではないという姿勢をAFPに示した。

 米軍はアルカイダ戦闘員の掃討作戦としてパキスタンやイエメンなどで数百回にわたり無人機攻撃を実施しているが、人権団体などから超法規的な暗殺だという批判が出ている。米政府は無人機を使った作戦の詳細を公にすることを拒んでおり、無人機攻撃による死者数は明らかになっていなかった。(c)AFP/Dan De Luce