【12月9日 AFP】ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は8日、がん再発を認め、自身に「何らかの事態」が発生した場合に備え、後継候補にニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)副大統領を指名した。

 チャベス大統領は国営テレビでの演説で、先日キューバで受けた検査でがん再発が判明したと動揺をにじませながら語り、早ければ9日にキューバに戻って再手術を受ける予定を明らかにした。

 大統領の詳しい病状は不明だが、がんは最初に骨盤周辺で発見された。どのような種類のがんかについては、大統領もキューバの医師団も公表を避けている。

 チャベス大統領が何らかの事情で職務不能となった場合は憲法規定に従い、マドゥロ氏が大統領任期の来年から2019年まで政権運営を代行する。ただ大統領は、まるで遺言にも見える今回のテレビ演説で、マドゥロ氏が自身の後継者になることに期待感を示し、次期大統領選でマドゥロ氏に投票するよう国民に促した。大統領は「マドゥロを大統領に選んでもらいたい。心からお願いする」と国民に語りかけた。

 マドゥロ氏はここ6年間ベネズエラ外相を務めており、10月の大統領選終了後に副大統領に任命されてからは兼任している。(c)AFP/Lissy de Abreu