【11月15日 AFP】中国共産党は15日、第18回期中央委員会第1回全体会議(1中全会)を北京(Beijing)の人民大会堂(Great Hall of the People)で開き、胡錦濤(Hu Jintao)国家主席の後継となる新たな総書記に習近平(Xi Jinping)国家副主席を選出した。9人から7人に減員された党最高指導部の政治局常務委員も刷新され、世界第2位の経済大国の舵取りを担う新体制が発足した。

 総書記に就任した習氏は、集まった国内外のジャーナリスト数百人を前に、落ち着いて自信に満ちた様子で19分間に及び演説。「共産党は多くの重大な課題に直面しており、党内にも早急に解決が必要な問題がたくさんある。特に一部の党員が引き起こしている汚職、世論からの遊離、形式的手続きや官僚主義への固執は問題だ」「われわれは全力で、こうした問題の解決に組まなくてはいけない。全党を挙げて厳戒態勢で臨まねばならない」などと述べた。

 習氏は来年3月に国家主席に就任し、首相となる見通しの李克強(Li Keqiang)副首相とともに今後10年間、世界最大の人口と第2位の経済を誇る中国を統治することになる。

 中国ではここ最近、政治家の汚職と職権乱用が相次いで表面化し、国民の反感が強まっている。また共産党は、輸出に頼った経済から脱出し、民間企業や消費者需要に焦点を当てた投資を行う必要があるとも表明している。(c)AFP