【11月7日 AFP】6日始まった米大統領選挙の投票はおおむね順調に進んでいるものの、コンピューターの誤作動や人的トラブルの苦情が全米各地で報告されている。

■ペンシルベニア(Pennsylvania)州、タッチパネル誤作動の動画

 ペンシルベニア州のある男性は、動画共有サイトのユーチューブ(YouTube)で投票装置の問題を報告した。動画には、タッチパネルでバラク・オバマ(Barack Obama)大統領を選んでも、ミット・ロムニー(Mitt Romney)共和党候補の名前が選択されてしまう様子が捉えられている。

 男性は動画の説明文で「オバマを最初に選んだが、ロムニーの名前がハイライト表示された。装置の判定が厳しいのだろうと思って、ロムニーの選択を解除してもう一度、今度は慎重にオバマを選んだけれど、またロムニーが選択された」と書いている。

■オハイオ(Ohio)州でも投票装置が誤作動か

 オハイオ州では、投票装置がロムニー氏への投票をオバマ氏の得票に変えていると一部の共和党員が主張している。一方、民主党員らは、共和党員の州当局者が土壇場になって投票装置に未検証の「実験的な」ソフトウエアをインストールしたと非難している。

■ニュージャージー(New Jersey)州、サンディ被災者の電子メール投票で混乱

 温帯低気圧「サンディ(Sandy)」で大きな被害を受けたニュージャージー州では、避難生活を送る有権者に電子メールによる投票を認めるとの決定が当局により発表されたが、対象者の間では混乱といら立ちが生じている。

 住民の1人はマイクロブログのツイッター(Twitter)に「郡当局のメールボックスが容量いっぱいで誰も投票メールを届けることができない」との苦情を投稿している。米誌ニューヨーカー(New Yorker)のライター、ベッツィ・モライス(Betsy Morais)氏も同様の現象に見舞われた。担当事務所に電話で問い合わせたところ、「ウェブサイトから用紙をダウンロードしてファックスで送ることもできる」と言われ、ますます混乱したと語っている。(c)AFP/Rob Lever