【8月7日 AFP】公演のため露モスクワ(Moscow)を訪れた米歌手マドンナ(Madonna)さんが、勾留中のロシアのパンクバンド「プッシー・ライオット(Pussy Riot)」のメンバー3人の釈放を呼びかけた。これを受けたロシア正教会の信者らは、マドンナさんのロシア公演中止を当局に要求した。

 モスクワに到着したマドンナさんは、欧米記者団の取材に「私は検閲に反対で、キャリアを通じて表現の自由、言論の自由を訴えてきた。だから、彼女ら(プッシー・ライオット)に起きていることを不公正だと感じるのは当然。彼女らが刑務所で7年間を過ごすことにならないよう願う。もしそうなれば、悲劇だ」と語った。マドンナさんのこの発言は、ロシアのメディアを通じてロシア国内に伝えられた。

 プッシー・ライオットの3人は2月、モスクワの救世主ハリストス大聖堂(Christ the Saviour Cathedral)で、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を公然と支持するロシア正教会を非難。プーチン氏の退陣を求める「パンクな祈り」としてライブパフォーマンスを行い、拘束された。3人は、5か月間の勾留後、宗教的憎悪によって秩序を乱した行為で起訴されており、禁固3年が求刑されている。

 強硬な政策を提唱することで知られるロシア正教会の信者団体は、マドンナさんの発言はロシアへの内政干渉で、裁判所に圧力をかける行為だと非難。「(マドンナさんは)われわれの法と伝統、文化を愚弄(ぐろう)している。われわれには公演を中止させる力はないが、当局に中止を求めることはできる」と述べた。

 マドンナさんは、7日にモスクワで公演し、その後サンクトペテルブルク(Saint Petersburg)で公演を行う予定になっている。(c)AFP