【7月14日 AFP】隣国ウクライナとの関係強化を掲げて12日に同国を訪問したウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領だが、ビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領との会談に4時間も遅刻する「無礼ぶり」に、友好とは逆効果の訪問となってしまったようだ。

 ウクライナ南部ヤルタ(Yalta)で設定されていたヤヌコビッチ大統領との会談では、両国間の関係悪化要因となっているロシアからの天然ガス輸入問題の解決策を協議するとみられていた。

 すでにスケジュールは押していたが、プーチン大統領はヤヌコビッチ大統領との会談会場に急行せず、バイク集団「ナチヌイエ・ボルキ(夜の狼たち、Night Wolves)」訪問を優先した。プーチン大統領は過去にも同集団のイベントに参加しており、顔見知りのバイカーらと旧交を温めた後、ようやくヤルタに向かったという。

 ウクライナのビクトル・バロガ(Viktor Baloga)非常事態相は、プーチン大統領の遅刻について「遅れるにも程がある。バイクライダーや知人の方が優先順位が高いわけだ」と、自身のフェイスブック(Facebook)で批判した。

 ウクライナの有力評論家ビタリー・ポルトニコフ(Vitaly Portnikov)氏も、プーチン大統領はバイク愛好家らと会うことで、ヤヌコビッチ大統領に恥をかかせウクライナの独立をおとしめることを意図したものだろうと、ウェブサイト上で怒りを示している。(c)AFP