【6月11日 AFP】オーストラリアのジュリア・ギラード(Julia Gillard)首相は首都キャンベラ(Canberra)にある首相公邸から引っ越しする予定となっているが、その理由の1つに、屋根裏に住み着いた不作法な野生動物ポッサムの存在がある。

 配線が老朽化し、アスベスト(石綿)の除去も必要となっているため、築80年以上の首相公邸「ザ・ロッジ(The Lodge)」から、ギラード首相とパートナーのティム・マシーソン(Tim Mathieson)氏が引っ越しをすることは以前から知られていた。

 だがギラード首相は10日、豪紙サンデー・テレグラフ(Sunday Telegraph)の取材に対し、改築が「急務」となった理由について、公邸を訪れたある外国の政府高官が、屋根裏のポッサムの小便に驚いて部屋から飛び出した出来事がきっかけだったと語っている。

「ある外国の指導者が訪れた際の晩さん会で、ダイニングルームから大勢の人々が飛び出してきた。(ポッサムの)小便が壁をつたって、国立美術館(National Gallery)から借りていた絵へと流れているのを、誰かが見つけたのです」

 豪政府は前年、ジョージ王朝時代の様式を再現した部屋数40を有する首相公邸「ザ・ロッジ」の改築を発表している。雨漏りのする屋根の修繕、電力配線の交換、アスベスト除去などを行うという。

 ザ・ロッジは暫定の公邸として1927年に建てられたが、その後正式な公邸の建設計画は進んでいない。(c)AFP