【5月24日 AFP】イタリアで兵士や警察官になるために重要なのは身長ではなく強さ――という規則を定める法案がイタリア議会で可決されようとしている。伊日刊紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)が23日報じた。

 これは、現在の規定の身長基準を満たしていない志願希望者からの抗議の手紙数十通を受け取ったサルデーニャ(Sardinia)自治州の議員2人が規定の変更を政府に求めたもの。

 現在の規定では、男性は165センチ以上、女性は161センチ以上の身長がないと軍や警察への志願ができない。

 マリア・グラツィア・ラガナ(Maria Grazia Lagana)議員などの法案賛成派は「背が低い人の方が得意な任務もある」と主張している。

 一方の反対派は、敵に直面したイタリア兵が面目を失うのではないかと懸念している。反移民政策を推進するポピュリスト政党、北部同盟(Northern League)のジャコモ・キアッポリ(Giacomo Chiappori)議員は、「背の低い兵士は中国人との戦争には十分かもしれないが、ロシア人やアメリカ人が相手ならばとんだ恥さらしだ」と述べている。(c)AFP