【5月20日 AFP】米国で開かれていた主要8か国(G8)首脳会議は19日、ギリシャのユーロ圏残留への期待を表明する共同宣言を採択し、閉幕した。ただ、ユーロ危機対策をめぐる根深い対立は水面下で残されたままだ。

 G8首脳は共同宣言で、「世界の安定と回復のため、強く団結したユーロ圏が重要だとの認識で一致した。ギリシャが約束を尊重しユーロ圏に留まることに対するわれわれの関心を確認した」と宣言。バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、緊縮財政よりも経済成長と雇用確保が優先されるべきだとの考えで各国首脳が合意したと述べた。

 一方G8はイランに対し、より厳しい追加エネルギー制裁を課すとの強いメッセージを送るとともに、原油市場に適切な供給を行い原油価格の高騰を防止することを約束した。また、シリアには「民主的な政治への移行」と、推計1万2000人が死亡したといわれる国内の暴力の停止を求めた。(c)AFP/Andrew Beatty