【4月14日 AFP】中央アジア、トルクメニスタンの14日の報道によると、同国のグルバングルイ・ベルドイムハメドフ(Gurbanguly Berdymukhamedov)大統領は、息子が交通事故を起こした閣僚を「父親として行き届いていない」として解任した。

 解任されたヤルムハメト・オラズグルイエフ(Yarmukhammet Orazgulyev)エネルギー・工業相の息子は最近、友人である他の政府高官の息子らと共に交通事故を起こしていた。子どもたちは一流校であるトルクメニスタン工科大学の学生で、この件により同大の学長も解任された他、教育相と同副大臣も戒告を受けた。

 ベルドイムハメドフ大統領は閣議で「高官としての権威というものは、その子女がいかように育てられ、社会でどう振る舞うかにかかっているにもかかわらず、子育てに十分な注意を払っていない政府高官がいる。子育てのまずさは今回、高官の子供たちが深刻な結果を招いた交通事故のように、不愉快で悲しむべき状況を引き起こす」と叱責した。

 国営テレビで放映されたこの閣議の中で、オラズグルイエフ氏は「家族の者たちに『庇護者』である大統領の教えや導き」を教え込めていなかったと謝罪し、大統領に許しを求め今後、大統領に任される仕事があれば何でも引き受けると約束した。

 今年2月に行われた大統領選で、97%という圧倒的な得票率で再選されたベルドイムハメドフ大統領は、同国で「アルカダグ(庇護者)」と呼ばれている。

 今回解任されたオラズグルイエフ氏はこの大統領選に対立候補として出馬した7人のうちの1人だったが、候補者たちの出馬は形ばかりで、選挙運動はベルドイムハメドフ大統領に対する熱烈な称賛に終始した。ちなみに大統領選でオラズグルイエフ氏はベルドイムハメドフ大統領に次ぐ2位だったが、得票率は1.2%だった。(c)AFP

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