【3月21日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の地元イリノイ(Illinois)州で20日行われた共和党の予備選で、ミット・ロムニー(Mitt Romney)前マサチューセッツ(Massachusetts)州知事が勝利し、11月の米大統領選への党候補指名に向けて弾みを付けた。

 米メディアは、投票終了直後の出口調査からロムニー氏の勝利は確実だと伝え、リック・サントラム(Rick Santorum)元上院議員との間に約10%の差が付いたと報じた。開票率82%の時点の得票率は、ロムニー氏が47.5%、サントラム氏が35.2%、ロン・ポール(Ron Paul)下院議員が9.3%、ニュート・ギングリッチ(Newt Gingrich)元下院議長が8%となっている。

 中西部イリノイ州での勝利は、24日のルイジアナ(Louisiana)州での予備選、さらには4月3日のウィスコンシン(Wisconsin)州、メリーランド(Maryland)州、ワシントンD.C.(Washington D.C.)での予備選へ向け、ロムニー氏に勢いを与えるものとなった。ただし共和党の指名候補争いが今ひとつ盛り上がりに欠けていることは否定できない。

 ウェブサイト「Real Clear Politics」によると、イリノイ州予備選の前までに各候補が獲得した代議員数は、ロムニー氏が516人、サントラム氏が236人、ギングリッチ氏が141人、ポール氏が約66人となっている。イリノイ州の56人の代議員をどの候補者が手にするかは、予備選の結果確定後に決まる。

 ロムニー氏に大差を付けられたサントラム氏は、8月の共和党全国大会まで戦い続けることを明言しているが、ロムニー氏が候補指名に必要な1144人の代議員を獲得することを阻止できるかどうかは不透明だ。(c)AFP/Mira Oberman