【3月17日 AFP】北朝鮮は16日、4月に人工衛星を搭載した長距離ロケットを打ち上げると発表した。同国は16日前に長距離ミサイル発射実験を一時停止すると表明したばかりで、見返りに米国から大規模な食料支援の約束を取り付けていた。

 日米韓は、過去のミサイル実験を受け採択された国連安保理決議に違反するとして一斉に非難した。

 北朝鮮の国営通信社と国営テレビの報道によると、建国者である故・金日成(キム・イルソン、Kim Il-Sung)国家主席の生誕100年に合わせ、来月12~16日の間に打ち上げを行う予定だという。

 米国務省は、ロケットの発射は「極めて挑発的」で、地域の安全保障への脅威だという声明を発表。同省のビクトリア・ヌーランド(Victoria Nuland)報道官は、長距離ミサイル発射の一時停止を約束した2月29日の米朝合意にも反すると述べた。

 この米朝合意にはウラン濃縮の凍結も盛り込まれており、新指導者の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)体制の下、緊張緩和への期待が高まっていた。

 北朝鮮が最後に人工衛星と称する長距離ロケットを発射したのは2009年4月5日で、国連安保理は同国を厳しく非難し、制裁を強化していた。(c)AFP/Park Chan-Kyong