【2月24日 AFP】英ロンドン(London)で23日、ソマリア支援に関する国際会議が開かれ、イスラム武装勢力や海賊問題、政治的不安定に対処するための支援を強化することで一致した。

 会議には米国のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)国務長官、国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長のほか50人を超える要人が出席し、和平プロセスを妨げる者に対する行動を取るなどとしたコミュニケを発表した。

 英国のデービッド・キャメロン(David Cameron)首相は、海賊や観光客が誘拐された事件などに言及し、ソマリアの脆弱(ぜいじゃく)な暫定政府が直面している問題は世界全体に影響を与えると述べた。クリントン国務長官は、暫定政府の取り組みを妨げる者に対する渡航禁止や資産凍結などの制裁を米国は要求していくと述べるとともに、国際社会は、8月に終了することになっている暫定政府の統治期間の延長には反対すべきだと述べた。

 クリントン長官の発言は、暫定政府に計画通り権力の放棄を求め、ソマリア各派に国民を代表する政府の設立を促したコミュニケの内容を反映したものだ。会議ではアフリカ連合(AU)がソマリアに派遣している部隊を1万7000人に増強するとした国連安保理の22日の決定も支持された。

■続く混乱、改善の兆しも

 ソマリアは1991年から中央政府が存在せず、近年はイスラム過激派組織アルシャバブ(Shebab)などの勢力が国土の広い範囲を支配下に置いている。またソマリアの海賊はインド洋を混乱に陥れている。

 しかし、ソマリアの情勢はここ数か月で安定してきている。アフリカ連合が暫定政府の部隊を支援して首都モガディシオ(Mogadishu)からアルシャバブを撤退させ、22日にはエチオピア軍の部隊と暫定政府派の勢力が南西部の町バイドア(Baidoa)を奪還し、アルシャバブに打撃を与えた。

 しかし、アルシャバブは声明を出し、今回の会議で決まった和平への国際的な動きにあくまで戦う姿勢を示した。米軍に殺害されたウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者を引き継いでアルカイダの最高指導者になったアイマン・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)容疑者は前週、アルシャバブはアルカイダに参加したと発表している。

 モガディシオでは23日、住民たちがロンドンでの会議への連帯を示すために掲げた英国旗が見られた。前週末にはソマリア各派の指導者が暫定政府後の新しい議会と政府の基本的な構成について合意に達した。

 ソマリアはアデン湾(Gulf of Aden)とインド洋(Indian Ocean)の海賊行為の中心になってきたが、2008年から各国が艦船を派遣したことで、2011年は商船への襲撃が若干減少した。(c)AFP/Danny Kemp