【2月17日 AFP】北朝鮮の故金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記の長男、金正男(キム・ジョンナム、Kim Jong-Nam)氏が、母国からの送金が止まり金銭的に困窮しているようだとロシア誌が17日、伝えた。3代世襲に疑問を呈したことが送金停止の理由ではないかと分析している。

 露週刊誌「論拠と事実(Argumenty i Fakty)」(電子版)によると正男氏は最近、宿泊費1万5000ドル(約120万円)を滞納したため、滞在していたマカオの高級ホテル「グランドラパ・ホテル(Grand Lapa Hotel)」を追い出されたという。

 同誌はマカオ当局筋の話を引用し、正男氏のマカオでの暮らしぶりを、カジノに明け暮れたり高級レストランで食事をするなど派手な生活だったと紹介。ところが、グランドラパ・ホテル関係者は同誌に、正男氏は「ビザ(Visa)のゴールドカードで(宿泊費を)支払おうとしたが、口座残高がなかった」ため、ホテル17階の部屋から出てもらった話したという。

 正男氏の窮状について同誌は、正男氏が1月に東京新聞(Tokyo Shimbun)とのインタビューで、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)氏への3代世襲について「社会主義に符合しない」などとコメントしたことがきっかけではないかと分析している。

 また同誌は、正男氏の滞在に神経をとがらせているマカオ当局者の次のような談話も伝えている。「彼(正男氏)の身に何が起きるか分からない。爆殺や殺し屋を雇っての暗殺計画がないとも限らない。(マカオでの)面倒は、ごめんだ」(c)AFP

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