【2月9日 AFP】米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)とABCニュース(ABC News)が合同で行った世論調査で、米軍最高司令官としてのバラク・オバマ(Barack Obama)大統領の手腕を米有権者が極めて高く評価していることが示された。

 8日発表された調査結果によると、人権擁護団体などが懸念を表明している無人機を使ったテロ容疑者の掃討作戦については、回答者の83%が支持。

 また、2012年米大統領選で共和党指名を目指す候補らから激しく批判されているアフガニスタンからの米軍撤退計画は、78%が支持した。

 テロとの戦いで米軍最高司令官として誰を信用するかという問いに対しては、共和党候補指名争いをリードするミット・ロムニー(Mitt Romney)前マサチューセッツ(Massachusetts)州知事が36%、オバマ大統領が56%で、オバマ氏への支持が大きく上回った。外交政策についても、ロムニー氏への支持は37%、オバマ氏への支持は56%だった。

 一方、ワシントン・ポストとABCニュースが6日発表した支持率調査によると、大統領選挙で直接対決になった場合のオバマ氏とロムニー氏の支持率は、国民全体で52%対43%、登録有権者で51%対45%と、オバマ氏が前年7月以来初めて過半数を得た。1月の失業率が8.3%と前月比で改善したところへ景況感が上向いたことが重なり、オバマ氏の政策に対する有権者の信頼が回復したものとみられる。

 支持率50%は現役大統領の再選の目安とされるが、前年5月に国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者を殺害した作戦以来、オバマ氏の支持率は初めてこの50%の壁を越えた。(c)AFP