【1月13日 AFP】3月のロシア大統領選で大統領復帰をめざすウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相(59)が12日、インターネットへの歩み寄りをアピールしようとウェブサイトを開設したところ、批判コメントの逆襲という憂き目にあっている。

 これまでインターネットを懐疑的な目で見てきたプーチン首相だが、選挙運動の一環として開設されたサイトには、アイスホッケーのヘルメットや柔道着姿のプーチン首相やスキーで雪山を滑り降りる写真のほか、大統領選のマニフェストやプーチン氏の略歴が掲載されている。

 さらに、サイトの訪問者がコメントを書き込み、閲覧者がそれを評価できるコーナーもあるが、開設早々からサイトはプーチン首相を批判するコメントであふれた。

「心からのお願い」と題されたコメントは、「頼むから、政界から去ってくれ。権力には麻薬的な魅力があることは分かるが、引退こそが威厳ある行動だ」と、プーチン首相に懇願する。

 ほかにも、「現在、あなたが国のためにできる最良の行動は、大統領選への出馬を取り消すことです」、「状況を革命のような事態に発展させたくないなら、首相も大統領選への立候補もやめるべきだ」などのコメントが書き込まれた。

 これら3コメントは12日現在、最も支持されたコメントのトップ5に入っている。

 一方、トップ5コメントの全てがプーチン批判ではない。「大統領選での当選を願っています!あなたは世界で一番素晴らしい方です!」とプーチン首相を称賛するコメントもトップ5入りしている。

 プーチン首相は以前、インターネットの50%は「ポルノ」であふれているなどとネット批判を展開していた。だが、最近になって批判姿勢を緩め、忙しくてパソコンに向かう時間がないだけだなどと弁解している。(c)AFP