【1月3日 AFP】北朝鮮で昨年12月28日に営まれた金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記の葬儀で、葬列を見送る沿道の市民らに対し、事前に手袋や帽子の着用を禁じる通達が出されていたことが分かった。韓国の北朝鮮情勢サイト「デイリーNK(Daily NK)」が3日、北朝鮮情報筋の話として伝えた。

 市民たちには葬儀の前日に、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)氏は手袋と帽子を身につけずに故・金総書記のひつぎを乗せた霊きゅう車に付き添うため、たとえ雪が降ろうとも市民もこれに倣うようにとの通達があったという。

 韓国の気象局によると、葬儀当日の平壌(Pyongyang)の天候は雪で、気温も氷点下9度という厳しい寒さだった。だが、金総書記の葬儀を伝えるニュース映像の中に、帽子や手袋を身につけた市民はみられない。その一方で、凍えた手を温めようと両手に息を吹きかける市民の姿も見られた。

 デイリーNKによると、大学生には、沿道の市民を背後から監視するよう命令が出されたという。(c)AFP