【12月29日 AFP】ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は28日、南米の首脳に相次いでガンが見つかっているのは、米国が狙った相手にガン細胞を植え付ける技術を開発したためではないかとの見方を示した。

 自身も癌で摘出手術を受けたチャべス大統領は、国営メディアで中継された国軍の式典での演説で、「南米の首脳たちの身に起きていることは、確率の法則をもってしても説明できない。不思議だ。極めて不思議だ」と述べ、米国が「(標的に)こっそりガン細胞を導入する技術を開発していたとしても、不思議ではないのではないか」との見解を披露した。ただし、そうした技術が存在するという証拠は提示しなかった。

 27日には、アルゼンチンのクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル(Cristina Fernandez de Kirchner)大統領に甲状腺ガンが見つかり、来月4日に手術を受けると発表されたばかり。チャべス氏は演説でフェルナンデス大統領との「結束」も強調したが、フェルナンデス氏は28日、南米首脳の中ではチャべス氏がいち早く見舞いの電話をかけ、助力を申し出てきたことを明かしている。
 
 近年では、ブラジルのジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領、同ルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)前大統領、パラグアイのフェルナンド・ルゴ(Fernando Lugo)大統領がガンと診断されている。ルセフ、ルゴ両大統領は「克服した」と述べているが、ルラ氏は現在も闘病中だ。(c)AFP

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