【12月13日 AFP】ロシアの大富豪のミハイル・プロホロフ(Mikhail Prokhorov)氏(46)が12日、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相の対抗馬として2012年3月の大統領選に立候補すると表明した。背景には、4日の下院選に端を発した反プーチン機運の高まりがあるとみられる。

 実業家のプロホロフ氏は、米プロバスケットボールチーム、ニュージャージー・ネッツ(New Jersey Nets)のオーナーでもあり、米経済誌フォーブス(Forbes)によると同氏の資産総額は180億ドル(約1兆4000億円)。

 旧ソ連国家保安委員会(KGB)出身で事実上12年間にわたってロシアを支配してきたプーチン首相に大統領選で挑む決断を下したことについて、プロホロフ氏は「人生で最も真剣なものだった」と明かした。

 また同氏は大統領選に向けて新党を立ち上げる考えを示し、「プーチン大統領、メドベージェフ首相」構想に意義を唱えて更迭されたアレクセイ・クドリン(Alexei Kudrin)元財務相と新党の設立について話し合ったことを明らかにした。クドリン元財務相とは、政治や経済に関する認識が、ほぼ一致したという。

 クドリン氏も12日、リベラル新党の設立に参加したいとの考えを露日刊紙ベドモスチ(Vedomosti)に語っている。同氏の主要メディアとのインタビューは、更迭されてからは初めて。

 プロホロフ氏は4日の下院選でリベラル派「正義党(Right Cause Party)」から立候補していたが、党内の勢力争いから立候補を取りやめた。結局、正義党の得票率は1%にも満たなかった。党内の争いについて同氏は、自分や支持者を排除しようとしたロシア政府の計略だと主張している。(c)AFP/Olga Nedbayeva

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