【11月15日 AFP】ロシア陸軍がこのほど、兵士の訓練の一環としてバドミントンを取り入れることとなったと、露日刊紙イズベスチヤ(Izvestia)が14日、報じた。きっかけは、ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領(46)がバドミントンへの熱意と効用を語ったことだった。

 ロシアでバドミントンは、さほど人気のあるスポーツではなかった。だが前月、政府のビデオ映像にスポーツシャツにトレパン姿で登場したメドベージェフ大統領が、バドミントン好きであることを告白。さらに「様々な問題を解決する助けになる」と、その効用を語り、国民にバドミントンをしようと呼びかけた。

 その後、ビデオではバドミントン専用コートでメドベージェフ大統領とウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相がシャトルを打ち合う映像が流れた。

 ロシア軍司令官らも、バドミントンは兵士の訓練にも役立つと納得したようだ。

 国防省・体育指導局のアレクサンドル・シュチェペレフ(Alexander Shchepelev)局長は、「バドミントンで使う筋肉は、手りゅう弾や短剣などの武器を投げる時に使うものと同じだ。つまり、例外なしに全ての兵士にとってバドミントンは非常に有効だ」と、イズベスチヤ紙に語った。バドミントンではシャトルの速い動きを追うため、特に銃を扱う兵士や狙撃兵にとって、動体視力や反射神経を鍛える訓練になるという。

 イズベスチヤ紙によると、露国防省は来年、バドミントン用のラケット1万本とシャトル数万個を購入する計画で、狙撃隊から優先的にバドミントンを訓練に取り入れるという。

 一方、AFPの取材に対し、国防省の報道官はバドミントン導入については否定しなかった。ただし、全ての部隊に義務づけるものではないという。また、購入予定のラケットの本数についてはイズベスチヤ紙の報道は異なると語ったが、正確な本数は明らかにしなかった。(c)AFP

【参考】メドベージェフ大統領とプーチン首相のバドミントン映像