【9月19日 AFP】リビアの反カダフィ勢力の連合体「国民評議会(National Transitional CouncilNTC)」は18日、同日中に発足する予定だった暫定政権の樹立を無期限に延期すると発表した。

 NTCのナンバー2、マハムード・ジブリル(Mahmud Jibril)氏は記者会見で、新政権ポストの最終的な調整が終わっていないと述べたが、調整の主要部分は18日の段階でほぼ終了しており、残りのポストの調整も長くはかからない見込みだと強気の姿勢を見せた。NTCは、暫定政権で女性や若手を副大臣や各省高官などの重要ポストに登用する考えだという。

 リビアの最高指導者だったムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の政権で要職を務めていたジブリル氏に対しては、NTC内部から、ムスリム同砲団(Muslim Brotherhood)など反カダフィ派の草の根運動グループとの協議不足が指摘されていた。

 ジブリル氏自身は暫定政権の首相になるとみられている他、経済問題を担当する副大統領にはアリ・タルフニ(Ali Tarhuni)氏が就任するとの見方が強い。このほか、国防相にはウサマ・アルジュウィリ(Osama al-Juwili)氏、石油相にはアブデル・ラーマン・ビン・イェッザ(Abdel Rahman bin Yezza)氏の名前が取りざたされている。

 同国の最高指導者だったカダフィ大佐の故郷シルト(Sirte)やオアシスの町バニワリド(Bani Walid)では、依然としてカダフィ軍が投降を拒否しており、NTC軍とカダフィ軍との戦況は行き詰まっている。(c)AFP/Hassan El-Fekih